発行日 2004年3月1日
Published Date 2004/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2004148676
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頸椎手術を施行した透析性脊椎症例のうち,不安定性を伴った破壊性脊椎関節症症例8例について検討した.術前のJOAスコアは平均7.2点,術後平均9.8点で,平林法による改善率は平均39.4点であった.術式別の改善率をみると,前方固定術のみを施行した2例は平均33%,前方固定術及び椎弓形成術の前後方合併手術を施行した4例は平均40.5%,外側塊プレート併用の後方除圧固定術を施行した1例は53.8%,椎弓形成術のみ施行した1例は33.3%であった.前方固定術単独施行例の2例は,経過中に神経症状の悪化を認め再手術を要した.合併症として,金属内固定材併用7例中,移植骨の圧潰を1例に,スクリューの弛みを3例に認め,うち1例はすべりの再発が生じた.椎弓形成術のみ施行した1例では経年的に椎体破壊やすべりの増強を認めた.生命予後としては,手術に関連した死亡例はなかったが,経過観察期間中に2例が死亡した
©Nankodo Co., Ltd., 2004