発行日 2006年6月1日
Published Date 2006/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006225108
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後方固定術を行った特発性側彎症9例(全例女,平均14.7歳)の成績を報告した.King分類ではtype Iが2例,IIが5例,IIIが2例であった.手術法はHarrington sublaminar wiring法5例,Cotrel-Dubousset法4例で,固定範囲は8~13椎間,固定下端椎はTh12が1例,L1が2例,L3が1例,L4が3例,L5が2例であった.最終観察時(術後10~18年)の腰痛の程度は,Moskowitzらの評価でgrade Iが1例,IIが1例,IIIが4例,IVが3例であった.固定下端椎がL4以下の5例はいずれもgrade III以上で,うち2例には下肢痛も認めた.固定下位隣接椎間の変性は,X線学的評価では後方すべりを2例に,骨棘を4例に認めた.椎間板腔の狭小化はなかった.後方すべりは固定下端椎がL1とL3の例で,骨棘はL4以下の5例中4例に認めた.MRIを施行した4例では,固定隣接椎の椎間板の輝度変化を2例に,脊柱管狭窄を固定下端椎L5の1例に認めた
©Nankodo Co., Ltd., 2006