発行日 2006年3月1日
Published Date 2006/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006153669
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末梢スクリューが多方向に刺入できるという利点を持つ橈骨末端用の新しい掌側プレート固定システムを開発した.14症例(女12例男2例,平均年齢は63歳)に本システムを使用し,その短期成績を報告した.内訳はColles骨折11例,掌側Barton骨折3例で,これらの症例に対して手関節可動域(ROM),握力,X線学的指標として術前,術直後,最終,健側のradial length(RL),radial inclination(RI),volar tilt(VT)を調べた.その結果,X線学的指標では術直後の状態がおおよそ最終観察時まで維持されていた.また,X線学的にプレートと末梢スクリューの弛みは生じなかった.RLは直後より最終で有意差をもって短縮していたが,健側と最終の差はなかった.末梢のスクリューがやや中枢に設置された症例では最大2mmの短縮を認めた.大きな合併症は生じなかった.58歳女(Colles骨折),64歳女(粉砕Colles骨折)の2症例を提示した
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