発行日 2006年3月1日
Published Date 2006/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006153668
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1993~2002年の男子ハンドボール選手62名(平均年齢26.5±2.3歳,平均身長184.1±5.9cm,平均体重84.2±6.3kg)を対象とした.調査方法はチーム全体の身長,体重,BMIなどとジャンパー膝の発生の関係を年度ごとに調査し,選手の体重が大幅に増加した1997~1998年前後や,ウェイトコントロールと大腿四頭筋ストレッチングを取り入れた1999年以降で差があるのかを検討した.その結果,1993年~2002年のチーム全体のジャンパー膝発生件数,発生率,平均体重,平均BMIを1997~1998年とを比較すると有意に高値であった.また,62名の内10年間に一度以上ジャンパー膝に罹患したことのある選手は17名で,延べ202名中ジャンパー膝の発生件数は35名54膝(両側例19名)だった.ジャンパー膝の発生件数はウエイトコントロールと大腿四頭筋ストレッチングを取り入れた1999年以降は減少していた.体重を増加させないことはジャンパー膝の予防や再発予防対策として有効であったが,体重を減少させることがジャンパー膝の治療として有効とはいえなかった
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