発行日 2006年3月1日
Published Date 2006/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006153661
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
95歳女.10年前左大腿骨頸部骨折でGamma-nail骨接合術を受けたが,数年前から寝たきり状態で老健施設に入所していた.2004年1月に左大転子部に褥瘡が生じ金属が露出してきたため受診した.褥瘡部に直径約3cm,全周性約2cmのポケットが生じ,褥瘡部内にGamma-nailエンドキャップが露出し,膿の排出が認められた.抗菌薬の点滴静注を行ったが,エンドキャップは皮膚から突出し,除去しないと感染が治まらないと考え,入院後2日目腰椎麻酔下にGamma-nailの除去を行った.除去後も抗菌薬の点滴静注を行い1ヵ月間創処置を行ったが,多量の滲出液排出を認め,褥瘡が縮小がみられなかったため,後大腿皮弁を用いた再建術を行った.術後皮弁採取部の近位にわずかな壊死部を認め,しばらく軟膏処置を必要としたが,術後2ヵ月の皮弁の状態は良好であった
©Nankodo Co., Ltd., 2006