発行日 2006年1月1日
Published Date 2006/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006105260
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軟部悪性線維性組織球腫76例を対象に,予後不良因子について検討した.最終経過観察(平均6年7ヵ月)時,生存48例(転移生存・局所再発生存を含む),死亡28例であった.累積5年生存率は63.7%であった.腫瘍径10cm未満の50例は70.4%,10cm以上の26例は50.2%であった.粘液型17例は87.5%,その他59例は56.5%であった.骨・血管・神経への浸潤例11例は36.4%,非浸潤例65例は68.6%であった.辺縁以下切除の22例は45.5%,広範以上切除の54例は71.9%であった.局所再発の21例は45.4%,非再発の55例は70.9%であった.遠隔転移の26例は22.0%,非転移の50例は86.9%であった.年齢,発生部位,化学療法・放射線療法施行の有無に差は認められなかった.生存率に影響する因子は腫瘍径,組織亜型,骨・血管・神経への浸潤の有無,切除程度,局所再発・遠隔転移の有無であった
©Nankodo Co., Ltd., 2006