腫瘍内科診療データファイル
疾患からみる各種癌の診断・治療 皮膚悪性腫瘍
斎田 俊明
1
1信州大学 皮膚科
キーワード:
Cisplatin
,
Cyclophosphamide
,
Dacarbazine
,
Doxorubicin
,
Fluorouracil
,
基底細胞腫
,
腫瘍多剤併用療法
,
黒色腫
,
皮膚腫瘍
,
扁平上皮癌
,
養子免疫療法
,
センチネルリンパ節生検
,
Fludarabine
,
Irinotecan
,
皮膚鏡検査
Keyword:
Antineoplastic Combined Chemotherapy Protocols
,
Carcinoma, Basal Cell
,
Carcinoma, Squamous Cell
,
Dacarbazine
,
Cisplatin
,
Cyclophosphamide
,
Fluorouracil
,
Doxorubicin
,
Melanoma
,
Skin Neoplasms
,
Immunotherapy, Adoptive
,
Sentinel Lymph Node Biopsy
,
Dermoscopy
,
Fludarabine
,
Irinotecan
pp.1343-1348
発行日 2007年12月1日
Published Date 2007/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008061431
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皮膚悪性腫瘍の中で頻度と悪性度から重要な悪性黒色腫(MM)と有棘細胞癌(SCC)、基底細胞癌(BCC)を取り上げた。最近、日本においてこれら皮膚腫瘍の診療ガイドラインが作成、公開された。MMの臨床診断についてはダーモスコピーが有用であり、とくに日本人に多い足底のMM早期病変と良性の母斑の鑑別に絶大な威力を発揮する。MMの外科的治療に関しては原発巣の縮小手術の方向が確立された。また、センチネルリンパ節生検が導入された。MMは化学療法に抵抗性であり、DTICが標準薬とされるが、その効果は限られたものである。SCCはリンパ行性転移を生じうるが、BCCは転移を生じる危険性がない。このようなSCC,BCCの生物学的特性に基づいて、両腫瘍の標準的治療指針が提案されている。
©Nankodo Co., Ltd., 2007