発行日 2005年10月1日
Published Date 2005/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006036248
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肋骨骨折や胸骨骨折にロッキングプレートを用いて骨接合術を行い,良好な結果を得ることができた2例(症例1:53歳男,症例2:35歳男)を報告した.症例1は単純X線像,CTで左肺挫傷と血気胸,左第1~11肋骨骨折,両鎖骨骨折を認めた.左胸腔ドレナージを行ったが呼吸不全は増悪し,肋骨転位の増強もみられ,第6病日に骨癒合術を行った.肋骨骨折部の骨癒合にはUniLockプレートと2.4mmロッキングスクリューを用いた.術後は肺理学療法も安全に施行でき,抜管後も呼吸は安定していた.症例2は単純X線像,CTで右腎破裂,肝損傷,横行結腸損傷,右肺挫傷と血気胸,右第6~10,および左第8・9肋骨骨折,胸骨骨折を認めた.鎮静下に人工呼吸管理を行ったが呼吸不全は遷延し,胸骨の異常可動性の持続もみられ,第9病日にCompact 2.4 Plusシステムを用いて胸骨接合術を行った.経過中に敗血症のため死亡したが,死亡時も胸骨は安定しており,奇異運動再発はなかった
©Nankodo Co., Ltd., 2005