発行日 2005年9月1日
Published Date 2005/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006004703
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高齢又は本人の希望で手術的治療を実施せず,保存的治療を試みて改善が得られた骨粗鬆症性椎体骨折による遅発性神経麻の5例を経験した.改善を得ることができた理由として,骨折椎体の圧潰が進行して一時的に麻痺が出現したが,自宅又は入院で安静臥床を行ったため麻痺の程度が徒手筋力テスト(MMT)で3以下にはならず,完全麻痺にならなかったことや,椎体の中央部分の骨癒合は得られていないが,コルセットを継続したことで破裂骨片と椎体周縁部後方の一部で骨修復が得られ,shell状に骨癒合が生じ,骨折部は安定したことなどが考えられた.麻痺の改善度は僅かであり十分ではなかったが,患者の満足はある程度得られた
©Nankodo Co., Ltd., 2005