発行日 2002年9月1日
Published Date 2002/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2003019800
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外傷の既往がないか又は軽微な外傷で発症し,経過中vacuumを認めた椎体骨折のうち3ヵ月以上経過が観察可能で,非骨折椎体の骨萎縮度が11度以上の24例26椎体を対象とし,骨粗霜症性椎体骨折の原因及び経過を明らかにした.約70%が初診時新鮮骨折として認識されておらず,その結果安静や外固定等の適切な初期治療を受けていた例は少なかった.vacuumを認めた症例のうち1年以上持続していたものが約70%を占め,既存椎体骨折数がvacuum消失例に比べて有意に多かった.vacuum消失例では,最終的にはvacuum持続例よりも椎体楔状率が低くなり,圧漬はむしろ進行していた.vacuum発生の予防として受傷後早期のX線像で骨折を見逃さず,適切な初期治療を行うことが重要である
©Nankodo Co., Ltd., 2002