発行日 2005年7月1日
Published Date 2005/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2005249787
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16歳女.無理な方向転換をし,右膝痛が出現した.内側関節裂隙に圧痛を認め,伸展制限を伴う可動域(ROM)制限を認めた.右膝単純X線斜位像で大腿骨外顆関節面に骨軟骨欠損と思われる関節面陥凹部を認め,MRIでは大腿骨外課にT1で低信号,T2で高信号の部位を認め,骨軟骨損傷と考え関節鏡を施行した.関節鏡にて大腿骨外顆荷重面に約8×16mmの軟骨欠損部と,外側半月板後節付近に遊離骨軟骨片を認め,愛護的に摘出した.内側半月板にも縦断裂を認め,半月板縫合術を施行した.次に直視下にて遊離骨軟骨片をPLLAピン3本を用いて固定した.この際,3本中2本の固定性が弱かったため,一旦抜去し再挿入した.術後8週の関節鏡で再挿入をした2本のPLLAピンの突出が認められ,突出部位に一致した外側半月板の一部に損傷が認められた.膝屈伸時に突出したPLLAピンが半月板損傷部にて接していたことから,ピン突出による合併症と考えピンを抜去した.初回手術後から1年経過時点で症状なく経過良好である
©Nankodo Co., Ltd., 2005