発行日 2005年7月1日
Published Date 2005/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2005249774
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
腰部脊柱管狭窄症の手術例にクリティカルパス(パス)を導入し,一定期間後変更を行い,変更の効果について検討した.パス導入前の68例をプレパス群,パス導入後の63例をパス群,パス変更後の21例を変更パス群とした.その結果,パス群は総入院日数と術前入院日数が設定より長くなり,変更パス群はほぼパスどおり行えた.又,リハビリテーション開始時期,立位開始時期はいずれもパスの変更により短縮されていた.術後リハビリテーション開始時期は,変更パス群が有意に早かった.JOAスコアには,パスの変更と徹底化による成績低下はみられなかった.負のバリアンス(設定より遅れたケース)の割合はパス群で90%,変更パス群で52%であった.起立歩行開始の遅れはパス群が19%で,うちインストゥルメントを用いた脊椎固定術を行った患者が9例あった.変更パス群で起立歩行開始の遅れは4%に改善された.術前入院期間はパス群で46%が3日間以上(設定は2日間)であったが,パス変更群では14%に改善した.バリアンス要因の分析の結果,パス群では術後入院期間が31日(設定+7日)を超えたのが7例で,変更パス群では術後入院期間が24日(設定+7日)を超えたのが2例あった
©Nankodo Co., Ltd., 2005