発行日 2005年5月1日
Published Date 2005/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2005190844
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25歳男.右股関節痛を自覚し,特に異常所見を認めず経過観察していたところ,疼痛が増強した.MRI像では,右大腿骨頸部にT1およびT2強調画像で低信号の輝度変化を認めた.単純X線像では,右大腿骨頸部上方の骨皮質に骨折線を認めた.大腿骨頸部疲労骨折(transverse type)と診断し,スクリューを用いた骨接合術を行った.骨癒合は良好であり,術後約3ヵ月で職場(運送業)復帰した.本症例は,左大腿骨顆上骨折のため骨接合術を受けており,左足をかばう動作が右足への過剰な負荷となったことや,仕事での動作(荷物の持ち上げ→走る)が外転筋群に疲労,筋力低下を引き起こし,右大腿骨頸部へのストレスの異常分布をもたらし骨折を引き起こしたものと考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2005