発行日 2006年9月1日
Published Date 2006/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006304466
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症例1:16歳男.高校陸上部に所属し,長距離走が専門であった.練習中に左股関節痛が出現・増強し,X線軸射像で大腿骨頸部に骨皮質の亀裂を認めた.大腿骨頸部疲労骨折と診断し,転位の可能性があるため内固定を考慮したが,患者の希望によりSpeedトラックによる6週間の介達牽引を行った.受傷後3ヵ月よりジョギングを開始し,現在疼痛はなく,受傷前と同等の競技レベルとなっている.股関節の可動域は若干の内外旋制限を認めたが,前捻角,頸体角に左右差はない.症例2:15歳男.高校陸上部に所属し,長距離走が専門であった.練習中に左股関節痛が出現・増強し,歩行不能となった.X線で大腿骨頸部内側骨折を認め,内反転位していた.直達牽引で整復位は得られず,腰椎麻酔下に整復しcannulated cancellous screwを2本用いて骨接合術を行った.術後4ヵ月で抜釘し,5ヵ月でランニングを開始した.現在疼痛はなく,股関節の可動域,前捻角,頸体角に左右差はない
©Nankodo Co., Ltd., 2006