発行日 2004年11月1日
Published Date 2004/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2005064347
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36歳男.右足関節不安定感を主訴とした.2年前,自衛隊の訓練中に右足関節の内反捻挫を受傷して2週間のギプス固定を行ったが,その後も捻挫を反復し,編上ブーツ装着時にも不安定感を認めたため,手術を希望した.右足関節に圧痛,腫脹,可動域の制限はなかったが,徒手的内反不安定性がみられ,内反ストレス撮影にて距骨傾斜角は14°であった.陳旧性足関節外側靱帯損傷に対し手術を開始したところ,前距腓靱帯,踵腓靱帯の残存状態は良好であったためBrostrom法を選択し,それぞれの靱帯を元の位置に縫着した.免荷2週間とギプス固定,軟性サポーター常時装着,訓練時装着を各々4週間行い,術後3ヵ月時の内反ストレス撮影にて距骨傾斜角は0°であり,術後6ヵ月現在,全く愁訴なく勤務している.本法は残存靱帯が健常であれば低侵襲な方法であり,元の付着部の痕跡が残っていれば生体力学的にも合理的であると思われた
©Nankodo Co., Ltd., 2004