発行日 2004年11月1日
Published Date 2004/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2005064331
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前腕外傷後の回内・回外拘縮に対して改良型Colello-Abrahamスプリントによる動的スプリント療法を行い,その治療成績を報告した.1998年~2002年の間に前腕外傷後,回内・回外拘縮を来たし改良型スプリントを用いた18例を対象として装着開始時と終了時の自動可動域を比較し,さらに8例の追跡調査を行った.平均装着期間は10週間であり,治療最終評価時の可動域は全例,回内・回外共に改善し,追跡調査時(平均36ヵ月後)においても可動域の維持と改善を認めた.スプリントの改良点としては支柱が前腕部と平行を保ったまま同心性に回旋できるようにし,矯正力を高めた.また,前腕部をガートレット型にして牽引箇所を増やし,矯正力を分散させて回旋力を均等化した.さらに個人用に作製することでフィット性を高め,装着回数を増やせるようにした.以上の工夫により多様な回旋拘縮角度に対応可能となり,良好な可動域が得られたと考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2004