発行日 2004年9月1日
Published Date 2004/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2004301341
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55歳女.23年前に左乳癌切除を受け,以後,左上腕の腫脹が持続していた.今回,左上肢,屈側に皮膚赤色斑が出現し,近医にて行った生検にて血管肉腫と診断され当院紹介受診した.前医生検時の病理組織診断は高悪性度の血管肉腫,臨床的に乳癌術後の慢性浮腫の上肢に生じ,画像上多発の塊をなし,Stewart-Treves症候群と診断した.肩甲支帯離断術を行った後に放射線治療を行ったが,術後3ヵ月で前胸部皮下に小結節が出現し,再度切除術および放射線治療を行った.しかし,術後1ヵ月で右内胸動脈リンパ節に,更に2ヵ月後には左腋窩部皮下に病変が出現した.現在,転移巣は緩徐ではあるが増加している
©Nankodo Co., Ltd., 2004