発行日 2004年9月1日
Published Date 2004/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2004301342
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
30歳男.主訴は左肘痛と左環指及び小指のしびれ.単純X線像では肘関節の内反変形,近位橈尺骨癒合と僅かな橈骨頭の後方脱臼を認めた.CTでは近位橈尺骨の皮質の連続性を認めた.尺骨神経麻痺に対し,尺骨神経前方移動術を施行した.早期から尺骨神経障害は改善し経過良好であったが,術後7年9ヵ月,急に左環指と小指のしびれと脱力感が出現した.再発時MRI所見で肘部管部よりやや遠位のTinel徴候を認める部位に一致して,T1強調画像で低信号域,T2強調画像で高信号域の腫瘤を認めた.ガングリオンによる尺骨神経麻痺の再発を疑い手術を施行した.術後の病理学的診断はガングリオンであった.尺骨神経障害は術直後より軽快している
©Nankodo Co., Ltd., 2004