発行日 2004年5月1日
Published Date 2004/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2004231713
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臼蓋後壁骨折を伴った股関節脱臼に対しバットレスプレート法を適用し,早期離床目的で術後早期より可動域(ROM)訓練を行い好成績を得たので報告する.症例は5例(男4,女1),19~92歳で全例交通事故よる受傷であった.手術はKocher-Langenbeckのアプローチで,固定材料はSynthen社製のLocking Compression plate(LCP)を使用した.術後療法は術翌日より座位を許可し,ROM訓練を開始し,術後1週間で痛みに応じて部分荷重,6週間から全荷重とした.術後5~6週間で初期の解剖学的整復位を失うことなく全例で骨融合を認めた.92歳症例はT字杖歩行,4例は独歩可能となった.経過中関裂隙狭小などの変化はみられず,関節由来の疼痛の訴えはなかった.本法は股関節脱臼骨折の治療法の1つとなりうると考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2004