発行日 2006年6月1日
Published Date 2006/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006225121
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症例1:69歳男.運転中に乗用車と衝突した.左股関節下方脱臼を認め,肢位は屈曲外転外旋位でばね様固定となった.麻酔下に股関節外転外旋位で牽引し,骨頭を押し上げて整復した.1ヵ月後に合併損傷に対する骨接合を行い,1年半経過してADL上支障はない.症例2:70歳男.両下肢を前後に開くように転倒した.右股関節上方脱臼を認め,肢位は伸展外旋位であった.股関節伸展位で牽引した後,内旋して整復した.直後のCTでは軽度の関節裂隙開大と小骨片の存在を認めたが,10日後には開大が改善し,以後は保存的治療とした.3週後より荷重歩行を開始し,歩行可能となった.症例3:55歳男.右足を滑らせ,前後に開いた状態で後方に転倒した.左股関節上方脱臼骨折を認め,下方に牽引し内転内旋位で整復した.前方臼蓋縁骨折に対して4日目に骨接合術を行い,海綿骨スクリュー4本により整復固定した.術後6ヵ月でADL上支障はない
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