発行日 2003年12月1日
Published Date 2003/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2004156773
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足関節尖足位強直を合併した下腿骨遠位端骨折の1例を経験した.患者は50歳男,中学生のとき,左足関節粉砕開放骨折を受傷し,骨癒合は得られたが,尖足位強直のため,前足部で荷重し歩行していた.駅プラットホームを転落し,右下腿を強打し歩行困難となったため受診した.右足関節を中心に腫脹・発赤を認め, 疼痛のため可動は困難で,前足部底に著明な胼胝形成を認め,JOAスコアは合計22点であった.単純X線像では右足関節面での脛骨・腓骨・距骨・踵骨の変形癒合,その直上の脛骨・腓骨に骨折を認めた.髄内釘を用いた足関節固定術を施行し,術後3週目で部分荷重を開始し,5週目で全荷重歩行可能となった.術後9ヵ月現在,固定性は良好で,JOAスコアは合計76点と改善し,疼痛もなく,歩行能力も改善した
©Nankodo Co., Ltd., 2003