発行日 2004年4月1日
Published Date 2004/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2004155471
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症例は37歳男,脚立の3段目から転落して左前足部を強打し,第2足趾近位趾節間(PIP)関節に脱臼を負った.整骨院で徒手整復術を受け,6週が経過したが疼痛と腫脹が残存するため他院を受診,再度徒手整復術を受けたが整復不能であったため手術目的に来院した.腰椎麻酔下に観血的整復術を行った.内側皮切で進入したところ,内側側副靱帯が瘢痕化していた.蹠側板は中枢側で断裂しPIP関節内に陥入しており,これが整復阻害因子となっていた.蹠側板をPIP関節から引き出して脱臼を整復後,Kirschner鋼線を末節骨より基節骨へ刺入して固定した.術後約10ヵ月の現在,変形や疼痛はなく,PIP関節の可動域は背屈0°,底屈25°と軽度の底屈制限を認めるのみで,American Orthopaedic Foot and Ankle Societyスコアは100点満点で患者は満足している
©Nankodo Co., Ltd., 2004