発行日 2003年4月1日
Published Date 2003/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2003226060
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症例1:25歳女.右中指の有痛性腫瘤を主訴とした.右中指近位指節間(PIP)関節掌側に,直径約1.5cmの軟らかい暗赤色の有茎腫瘤を認めた.表面は不整で,一部易出血性の潰瘍面を有していた.局所麻酔下に腫瘍直下の皮膚を含めて切除した.術後創治癒は良好で,術後26ヵ月の現在再発を認めていない.病理組織学的に腫瘍は周囲正常皮膚より隆起し,腫瘍表面の皮膚は菲薄化し,基底部では襟飾状のepidermal collaretteが認められた.腫瘍内は毛細血管が増生していた.症例2:74歳男.右環指の有痛性腫瘤を主訴とした.右環指末節部掌側に出血を伴う径5×7mmの暗赤色の軟らかい有茎腫瘤が認められた.局所麻酔下に腫瘍直下の皮膚を含めて切除した.術後経過は良好で,術後24ヵ月の現在再発を認めていない,病理組織学的に腫瘍は正常皮膚面より有茎状に隆起し,表面の一部にびらん及び痂皮の付着を認めた.腫瘍内は膠原線維や毛細血管が増生し,分葉状構造を呈していた
©Nankodo Co., Ltd., 2003