発行日 2003年3月1日
Published Date 2003/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2003185398
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保存的治療を行った非骨傷性頸髄損傷7例(男2例・女5例,85~91歳)を対象に病態の特徴,治癒経過を調査し,保存治療の有効性について検討した.患者は超高齢者で,上肢を中心とした強い知覚異常が症状の主体であり,セルフケア動作に著しい障害を認め,運動麻痺は軽度で,徒手筋力テストで4以上であった.保存的治療はADLの再獲得という点で有効であった.廃用症候群の出現が予後を左右するため,早期離床,下肢の筋力維持に重点を置くべきと思われた.また,超高齢頸髄損傷患者に機能的自立度評価法(FIM)による評価が有用で,動作能力障害の回復過程を鋭敏にとらえることができた
©Nankodo Co., Ltd., 2003