発行日 2002年10月1日
Published Date 2002/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2003072498
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61歳女.8年前,右亜脱性変形性股関節症のため人工股関節全置換術を受けた.2年前から右近位大腿部に強い安静時痛が出現し,このたび,再置換術を行った.旧ステムはチタン合金製MTSステムであった.手術所見では,セメントと旧ステムとの間にチタン摩耗粉と思われる黒色の破片を認め,その後の解析により,旧ステムが腐食していたことが判明した.術後,速やかに疼痛は消失したが,チタン合金製ステムをセメント固定する場合に起こりうる合併症として,感染以外にもこのような病態があることも念頭に置くべきだと思われた
©Nankodo Co., Ltd., 2002