発行日 2002年10月1日
Published Date 2002/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2003072495
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症例1(60歳男).頸部を中心にMRI T1強調画像で均一な低信号域を,T2強調画像では均一な高信号域を認めた.病理組織所見では髄質内の疎な線維化と骨粱の菲薄化がみられたが,壊死は存在しなかった.症例2(41歳男).MRIでは骨頭から頸部にかけてT1強調画像で低信号域,T2強調画像で高信号域を認めた.症例3(45歳男).MRIでは大腿骨頸部にわずかにT1強調画像で低信号域,T2強調画像で高信号域の描出がみられた.また,脂肪抑制像では有意な変化が得られた.病理組織所見では骨粱の菲薄化,髄質内の疎な線維化とがみられたが,壊死は認めなかった.いずれも免荷療法により症状,MRIとも軽快し,経過は良好である.特発性一過性大腿骨頭萎縮症の画像診断上,T1,T2強調画像に加え,脂肪抑制像の信号域の変化も有用であると考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2002