発行日 2007年9月1日
Published Date 2007/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2007308722
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46歳男。自転車にて転倒後出現した右大腿部痛を主訴とした。疼痛は徐々に増強し歩行不能となり、右股関節は伸展および内外旋で大腿部痛を誘発した。単純X線像にて右大腿骨に骨萎縮を認め、骨梁は減少、骨頭輪郭は菲薄化し、骨頭頂上部の平坦化、軟骨下骨の線状骨折像を認めた。MRIでは骨頭~頸部が骨髄浮腫パターンを呈し、骨シンチグラムでは同部位にびまん性の異常集積を認め、一過性大腿骨頭骨萎縮症と診断した。即日入院のうえ完全免荷および非ステロイド性抗炎症薬の内服により、症状は4週でほぼ消失し片松葉杖で退院した。2ヵ月後のMRIで骨髄浮腫パターンはほぼ消失し、3ヵ月後の単純X線像で骨萎縮像は軽減していた。
©Nankodo Co., Ltd., 2007