発行日 2002年5月1日
Published Date 2002/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2002227562
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16歳男.野球の試合中に左手にランナーが衝突して受傷し,疼痛,腫脹が続くため受診した.母指は内転かつ回内し,左母趾手根中手(CM)関節部に腫脹と圧痛を認め,母指の可動域は屈曲が指節間(IP)関節およびCM関節で制限され,伸展もCM関節で制限されていた.単純X線で基節骨は橈骨側に脱臼していたが,骨折は認めなかった.CM関節造影で,関節内に介在物はなく,関節の尺側に造影剤貯留を認める以外に,関節を構成する靱帯周囲の造影剤漏出を認めなかった.腋窩伝達麻酔下に徒手整復を試み,脱臼は容易に整復できたが,CM関節は他動屈曲・伸展で安定していたが,掌側外転し,回内させると脱臼したため,経皮鋼線刺入術を施行した
©Nankodo Co., Ltd., 2002