発行日 2001年7月1日
Published Date 2001/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2001246654
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症例は16歳女児.自転車の歩行中に右手をついて右側に転倒した.転倒直後より右手の疼痛,挫創,出血を認め受診した.右手示・中指手根中手(CM)関節で中手骨基部が掌側に脱臼,環指中手骨は基部で骨折,近位骨片は掌側に脱臼していた.又,母指中手指節(MP)関節内での基節骨の関節内骨折が認められた.徒手的整復を試みたが整復不良であった為,直ちに観血的整復固定術を施行した.術後3週間ギプス固定を行った後,K-wireを抜去した.術後2.5ヵ月の時点で,手指の握り,書字,箸使いが可能となった.術後10ヵ月では,母指対立運動障害はあるが,疼痛,運動時疼痛は認めなかった.術後18ヵ月の現在,母指の対立障害と視覚障害が認められるが経過観察中である
©Nankodo Co., Ltd., 2001