発行日 2003年5月1日
Published Date 2003/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2003252316
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15歳男.背部痛,側彎を主訴とした.2000年,誘因なく背部痛が出現し,疼痛が持続するため前医を受診し,胸椎側彎が認められて経過観察されていた.徐々に夜間痛がはっきりして類骨骨腫の存在が疑われ,2002年転院した.単純X線所見で,Th10またはTh11を頂椎とするCobb角13°の側彎をを認めた.骨シンチでは,Th10左側にアイソトープの異常集積を認めた.CTでは,Th10下関節突起,椎間関節に接して約1cmのnidusと周囲に反応性の骨形成を認めた.Th10の左下関節突起を切除し,切除組織内に肉眼的に赤褐色の円形組織を認めた.病理組織所見では,多数の骨芽細胞が豊富な類骨を形成しているのが認められた.悪性所見は認められなかった.術後3ヵ月ま,硬性コルセットを装着し,術後半年の現在,疼痛は消失し,側彎は改善傾向にある
©Nankodo Co., Ltd., 2003