発行日 2001年10月1日
Published Date 2001/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2002040903
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上位腰椎椎間板ヘルニア10症例(男9例・女1例,手術時平均47歳)の術前臨床所見,患者背景や手術所見から本症の病態について検討した.罹患椎間は,L1/L2 3例,L2/L3 4例,L1/L2+L2/L3 2例,L2/L3+L2/L4 1例で,術後経過観察期間は平均3年6ヵ月であった.罹患高位にL1/L2を含む5症例(A群)と含まない5症例(B群)の術前所見の比較では,A群では大腿前面を含む領域の知覚障害や疼痛の出現率,腸腰筋の筋力低下の出現率,膀胱機能障害出現率はいずれも80%であったが,B群では膀胱機能障害は認めなかった.後縦靱帯骨化症・広範脊柱管狭窄・L1骨性奇形を各1例に認め,骨片を伴うヘルニア2例と椎体終板を伴うヘルニアを1例に認めたが,うち4例はA群であった.手術法は後方髄核摘出のみ3例,後方髄核摘出+後側方固定術が3例,その他の術式が4例に施行された.平均JOAスコアは術前の5.2点から術後は11.7点となり,平均改善率は66.8%であった
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