発行日 2001年10月1日
Published Date 2001/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2002040492
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肘関節リウマチ症例に対して人工肘関節全置換術を施行した19例20肘中,追跡調査が可能であった16例17肘(男2例2肘・女14例15肘,手術時平均61歳,平均追跡期間5年5ヵ月)の中期成績について検討した.全例で工藤式人工関節のシステム付きのものを使用し,アプローチはCampbellの後方進入で行い,全例に尺骨神経の皮下前方移植術を施行した.その結果,JOAスコアは術前平均37.8点が術後72.9点に,屈伸可動域は術前平均80.7°が術後101°に,疼痛は術前平均6.7点が術後23.3点と有意に改善しており,関節動揺性,変形でも有意な改善をみた.重度の糖尿病と心疾患合併の1症例において術中・術後の合併症による悪化がみたれた.設置角と屈伸可動域の関係では尺骨側コンポーネントの設置角が0~15°の範囲内では屈曲可動域に影響を与えなかった.術後早期の感染症は認めなかったが,術後3年目に敗血症より感染を起した症例があったが,持続洗浄と抗生剤与で鎮静化した
©Nankodo Co., Ltd., 2001