発行日 2004年1月1日
Published Date 2004/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2004103866
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術前に三次元CT血管造影法(3-D CTA)を施行し,椎骨動脈の走行及び骨の形態異常を評価した.対象は,上位頸椎手術を施行した31例とした.31例において,3-D CTA施行時,造影剤注入に伴う副作用は生じなかった.術中の椎骨動脈損傷および神経損傷は1例もなかった.今回の検討から,上位頸椎手術例のうち,特に骨に形態異常があり後頭骨頸椎後方固定術を要した例で,高頻度に椎骨動脈の走行異常が確認された.術中操作,特に環軸関節貫通スクリュー刺入に伴う椎骨動脈損傷の危険性が少なからず存在すると考えられた.3-D CTAの所見から,危険性を事前に把握することが可能であり,3-D CTAは術野の展開,スクリュー刺入のプランニングを行う上で有用な検査法であると考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2004