プライマリケア医もできる! 関節リウマチ診療 関節リウマチ治療各論 エビデンスも踏まえて
進歩した薬物療法下における手術治療のタイミング 四肢関節から頸椎病変も含めて
小嶋 俊久
1
1名古屋大学医学部附属病院 整形外科
キーワード:
関節可動域
,
関節リウマチ
,
頸椎
,
四肢
,
生物学的製剤
,
脊椎疾患
,
日常生活活動
,
関節置換術
Keyword:
Arthritis, Rheumatoid
,
Activities of Daily Living
,
Biological Products
,
Cervical Vertebrae
,
Extremities
,
Spinal Diseases
,
Range of Motion, Articular
,
Arthroplasty, Replacement
pp.1177-1181
発行日 2016年5月1日
Published Date 2016/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016214749
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関節リウマチ治療(RA)において,methotrexate(MTX),生物学的製剤(Bio)による薬物療法により積極的に炎症,関節破壊を抑制することが可能となった.関節破壊の少ない早期の患者であれば,ADL障害の発生を防止することは十分可能であるが,すでに関節障害,ADL障害を生じている患者は多数存在し,手術介入を必要とする患者もまた多数存在する.現在,手術療法の意義も「なんとか日常生活を維持するための手段」から,炎症抑制下で「さらに患者身体機能を向上させる手段」へと変わりつつある.RAのtotal managementのなかで,どのようなタイミングで手術介入するかが重要なポイントとなる.可動域など客観的数値をもとに身体障害を理解し,患者はもちろん,RA治療に携わるチームとして情報を共有し,手術のタイミングにも活かす必要がある.
©Nankodo Co., Ltd., 2016