発行日 2015年10月1日
Published Date 2015/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2016019430
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
42歳男。心窩部痛・嘔気・嘔吐を主訴に救急外来を受診した。腹部CTでは回腸末端近傍に口径変化を認め、狭窄による腸閉塞が疑われた。入院後、絶食・補液による保存的加療により速やかに自覚症状は改善したが、再検した造影CTでは回腸末端近傍の小腸の壁肥厚が再現性をもって認められた。小腸内視鏡検査・消化管透視所見では、回腸にメッケル憩室とその口側のピンホール状の狭窄所見を認め、メッケル憩室と憩室炎に伴う癒着による腸管狭窄を疑った。腹腔鏡補助下に憩室周囲小腸の部分切除を施行し、病理組織学的に壁外の炎症性癒着を伴う所見を認めた。術後経過は良好で第6病日に退院し、腸閉塞の再発は認めていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2015