発行日 2015年8月1日
Published Date 2015/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2015339729
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53歳女。腰痛を主訴とした。2年前より左後腹膜腫瘤について経過観察されていたが、腰痛で近医を受診した際に腫瘤の摘出を勧められた。入院時血液生化学所見に特記すべき異常はなく、腹部CT、腹部MRIでは左後腹膜に左副腎、左横隔膜脚に接して造影効果のない辺縁平滑な円形腫瘤を認め、内部信号は均一でT1強調画像では低信号、T2強調画像では高信号を呈した。画像所見からは確定診断に至らず、診断的治療目的で腹腔鏡下に切除術を行ったところ、摘出標本病理所見では線毛円柱上皮と気管支軟骨も認め、後腹膜原発の気管支原性嚢胞と診断した。術後1年経過現在まで再発は認めていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2015