発行日 2015年8月1日
Published Date 2015/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2015339725
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58歳男。左乳頭直下の腫瘤を主訴とした。マンモグラフィ所見では左乳頭直下に境界明瞭で均一な腫瘤陰影(約20mm大)を認め、超音波所見では内部に充実成分を伴う嚢胞性病変を、また嚢胞病変の近傍には充実性の低エコー腫瘤を認めた。穿刺吸引細胞診所見でpositiveと診断されたため、左胸筋温存乳房切除術・センチネルリンパ節生検を行ったが、左腋窩センチネルリンパ節は転移陰性であった。病理組織学的所見では乳頭直下に乳管内に増殖する病変を認め、Low grade ductal carcinoma in situ、10×4×20mm、g、pTis、NGI、sentinel node:pN0(sn)0/2、エストロゲン受容体陽性、プロゲステロン受容体陽性と診断された。男性両側性乳癌の頻度を考慮し無治療で経過観察としたが、現在1年間無再発生存中である。
©Nankodo Co., Ltd., 2015