発行日 2015年1月1日
Published Date 2015/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2015149831
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49歳女。約2年前、乳癌検査のマンモグラフィーで右乳腺の石灰化を指摘され経過観察となった。その後の年1回の検査(計2回)でも同様の所見を示し、超音波検査で異常所見を認めなかったが、念のため施行したマンモトーム生検でductal carcinoma in situ(DCIS)と病理診断され当院入院となった。病変の位置が超音波では描出できないため、マンモトーム下で右乳腺の石灰化病変部分にマーキングクリップを留置した。センチネルリンパ節生検による迅速病理でリンパ節転移陰性を確認し、続いて超音波でマーキングしたクリップを描出し、クリップから2cmのマージンを確保するように乳房円状部分切除術を施行した。術後病理組織所見よりDCISと確定診断され、術後補助療法としてtamoxifen citrate内服、放射線療法を行い、術後15ヵ月時点で経過良好である。
©Nankodo Co., Ltd., 2015