ICG蛍光法の外科領域への応用
乳頭異常分泌例に対するICG蛍光法を用いた乳管腺葉部分切除
増田 慎三
1
,
山村 順
,
田中 麻紀子
,
小川 昌美
,
徳田 由紀子
,
児玉 良典
,
真能 正幸
1大阪市総合医療セ 外科・乳腺外科
キーワード:
Indocyanine Green
,
蛍光
,
乳房腫瘍
,
非浸潤性腺管内癌
,
部分的乳房切除
,
乳頭異常分泌
Keyword:
Breast Neoplasms
,
Carcinoma, Intraductal, Noninfiltrating
,
Fluorescence
,
Indocyanine Green
,
Mastectomy, Segmental
pp.922-928
発行日 2009年9月1日
Published Date 2009/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2009305352
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乳頭異常分泌例の確定診断および治療法である乳管腺葉部分切除術(microdochectomy)の実施の際に、indocyanine green(ICG)蛍光観察法を併用する工夫を考案した。異常分泌の原因乳管および腺葉の同定にICG蛍光法は、術中リアルタイムにその染色部位を確認できることから、術前のエコーやMRI診断による原因病巣の検索に加えて、より正確な切除範囲の決定に役立ち、有用であると考える。従前の色素注入法に比べ、直視下にICG分布範囲が確認でき、術者のストレスも軽減できる。現在まで15乳房に実施し、13乳房でICG蛍光腺葉の広がりを観察することができた。
©Nankodo Co., Ltd., 2009