発行日 2014年4月1日
Published Date 2014/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2014343875
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76歳女。健康診断の胸部X線像にて縦隔腫瘍が疑われ、左乳腺の石灰化を伴う腫瘤が指摘された。マンモグラフィ所見では、左乳房C(外上)相当領域に粗大石灰化を伴う腫瘤影とともに、左乳腺外側半分には広範囲に広がる線状石灰化がみられた。穿刺吸引細胞診所見では、核腫大・クロマチン増量など異型を伴う細胞が不規則重積性に多数出現しており、悪性と診断された。ステレオマンモトーム生検組織所見では、微小石灰化を伴う乳管内乳癌と診断された。以上の結果から、周囲乳管内進展を伴う腫瘤形成乳癌と術前診断し手術を行った。乳管内進展を考慮して右乳頭乳輪温存全乳腺切除を行った。術後、投薬なしで3年経過し、再発などの異常は認めない。
©Nankodo Co., Ltd., 2014