発行日 2014年6月1日
Published Date 2014/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2014230537
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50歳代男。胃癌に対して開腹胃全摘術を施行した。術後、S-1による補助化学療法を施行し、嘔気や嘔吐は訴えたことはなかったが、術後1年目に突然食欲不振と嘔吐が出現した。胸部X線所見では、下縦隔に液面形成を伴った円形の腫瘤影を認めた。胸部CT所見では、下縦隔に小腸の陥入を認めた。上部消化管透視所見では、下縦隔内に挙上空腸の陥入を認めた。食道裂孔ヘルニアから通過障害をきたしたと診断した。飲水で経過観察としたが通過障害が持続したため、自然に還納することは不可と判断し手術を施行した。術翌日より飲水、術後2日目に食事を開始し、術後4日目に退院した。
©Nankodo Co., Ltd., 2014