臨床経験
胃癌術後局所再発に対するステント治療
松谷 毅
1
,
野村 務
,
藤田 逸郎
,
金沢 義一
,
萩原 信敏
,
内田 英二
1日本医科大学 消化器外科
キーワード:
胃腫瘍
,
S状結腸疾患
,
病的狭窄
,
空腸疾患
,
術後期
,
腫瘍再発
,
ステント
,
生存率
,
直腸疾患
,
入院期間
,
治療成績
Keyword:
Constriction, Pathologic
,
Length of Stay
,
Jejunal Diseases
,
Neoplasm Recurrence, Local
,
Postoperative Period
,
Sigmoid Diseases
,
Stomach Neoplasms
,
Rectal Diseases
,
Stents
,
Survival Rate
,
Treatment Outcome
pp.305-308
発行日 2014年3月1日
Published Date 2014/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2014126090
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胃癌術後局所再発による消化管狭窄に対するSEMS留置の有用性および問題点を検討した。術後消化管癌性狭窄を呈しSEMSを留置した5例を対象とした。OTW法で挿入した食道用ステントが3例、十二指腸用ステントの2例はTTS法で行った。いずれの症例でも3日以内にSEMSの開存を確認した。GOOSSスコアではSEMS留置前は0であったが、SEMS留置後は2.4と有意に高値を示した。SEMS留置による出血、穿孔、瘻孔形成、逸脱はなかったが、食道用SEMSを挿入した2例で腫瘍増生による再狭窄を認めた。在宅へ移行できた3例はすべて男性で、在宅移行率は60%であった。在宅移行が可能であった症例の平均在院日数は11日であった。SEMS留置後に外科治療を追加施行した症例はなかったが、姑息的全身化学療法は3例で行い、SEMS留置後の60日生存率は60%で、全例の平均生存日数は97.4日で、6ヵ月以内に原病死した。
©Nankodo Co., Ltd., 2014