臨床と研究
腹部緊急手術例におけるE-PASS,POSSUMを用いたリスク評価
野間 大督
1
,
長谷川 慎一
,
大佛 智彦
,
米山 克也
,
山本 裕司
,
益田 宗孝
1神奈川県立足柄上病院 外科
キーワード:
死亡率
,
消化器外科
,
虫垂炎
,
腸閉塞
,
腹部
,
ROC曲線
,
後向き研究
,
リスク評価
,
緊急手術
Keyword:
Abdomen
,
Appendicitis
,
Intestinal Obstruction
,
Mortality
,
Digestive System Surgical Procedures
,
Retrospective Studies
,
ROC Curve
,
Risk Assessment
pp.300-304
発行日 2014年3月1日
Published Date 2014/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2014126089
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腹部緊急手術例におけるE-PASS、POSSUMを用いたリスク評価について検討した。腹部緊急手術例104例を対象とし、診療録テータから情報を収集し後ろ向きに検討した。術後合併症発生率は36.2%、30日死亡率は7.6%であった。合併症発生あり/なし群における各予測式変数の平均値は、E-PASS、POSSUMでは、いずれの変数も有意差をもって合併症発生群では高値を示した。SSSのみ有意差を示さなかったものの、ほかの変数は30日死亡予測においても有用な指標になると考えた。30日死亡予測においてO/E比を比較すると、POSSUMでは過大評価、E-PASSでは過少評価となる傾向にあった。予測30日死亡率につきROC曲線を描き、そこからカットオフ値を求めると、E-PASSは3.12%、POSSUMは58.3%となった。高リスク群ではPOSSUMが1に近似した。
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