肝門部胆管癌の治療戦略2013
肝門部胆管癌の根治手術に必要な術前画像診断 特に進展度診断と胆管分離限界点の同定について
松本 譲
1
,
平野 聡
,
田中 栄一
,
七戸 俊明
,
土川 貴裕
,
加藤 健太郎
,
中村 透
,
浅野 賢道
,
中西 喜嗣
,
松村 祥幸
1北海道大学 消化器外科学分野II
キーワード:
肝切除
,
術前診断
,
胆管腫瘍
,
Klatskin腫瘍
,
超音波内視鏡検査
,
胆道鏡法
,
管腔内超音波診断
,
胆管切除術
Keyword:
Bile Duct Neoplasms
,
Hepatectomy
,
Klatskin Tumor
,
Endosonography
pp.463-467
発行日 2013年5月1日
Published Date 2013/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2013255219
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肝門部胆管癌の根治手術では,肝側胆管断端を癌陰性にすることが重要である.胆管癌は大別して浸潤型と限局型に分類でき,手術術式決定に必要な進展範囲診断方法が両者でまったく異なる.前者には近接する門脈や肝動脈などの重要な脈管へ浸潤する「垂直方向への進展」を中心に,後者には胆管の長軸方向に沿った「水平方向への進展」を複数のモダリティによって詳細に検討し,進展範囲の診断を行う.その後,各種肝切除術式に固有の「胆管分離限界点」の概念を理解し,適切な術式を立案することで確実に切除断端の癌陰性化を図ることが,胆道外科医には必須のスキルといえる.
©Nankodo Co., Ltd., 2013