局所高度進行直腸癌のすべて
局所高度進行直腸癌に対する化学療法 放射線照射を併用しない術前化学療法
上原 圭介
1
,
吉岡 裕一郎
,
江畑 智希
,
横山 幸浩
,
國料 俊男
,
伊神 剛
,
菅原 元
,
深谷 昌秀
,
板津 慶太
,
梛野 正人
1名古屋大学 腫瘍外科
キーワード:
抗腫瘍剤
,
直腸腫瘍
,
治療成績
,
ネオアジュバント療法
Keyword:
Antineoplastic Agents
,
Rectal Neoplasms
,
Treatment Outcome
,
Neoadjuvant Therapy
pp.269-275
発行日 2013年3月1日
Published Date 2013/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2013136075
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局所高度進行直腸癌に対しては,欧米では術前放射線照射とtotal mesorectal excision(TME)の概念の導入,本邦ではTMEおよび側方リンパ節(LN)郭清を含めた必要十分な拡大手術の施行により,局所コントロールの強化が行われてきた.しかしながら,両アプローチとも局所制御の改善がある程度達成された今日,予後改善のためには遠隔転移の抑制が課題となっている.本邦で最近注目されつつある放射線治療を併用しない術前化学療法は,新規抗癌薬や分子標的薬を用いることにより局所制御の改善が得られるのみならず,遠隔転移の抑制も同時に得られる可能性を秘めた治療選択肢であり,そのコンセプトと治療法の実際を解説する.
©Nankodo Co., Ltd., 2013