発行日 2012年4月1日
Published Date 2012/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2012220176
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60歳代男。昼食後から心窩部痛が出現したため受診した。心窩部痛に圧痛を認め、WBC、白血球数の著明な増加およびAST、CRPの軽度上昇を認め、胸部X線では右胸心を認めた。超音波では、胆嚢の腫大、軽度の壁肥厚を認め、Drip infusion cholangiography(DIC-CT)では、胆道系に造影剤の排出を認め、胆嚢管も描出された。以上より、完全内臓逆位症を伴う急性胆嚢炎の診断で入院とした。絶食、補液を行ったが、入院翌日も腹痛があり、単孔式腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行した。胆嚢壁は浮腫状で内部に径約5mmのコレステロール結石を1個認め、病理所見では壁内の充血浮腫や炎症性細胞浸潤を認め、急性炎症所見であった。経過に問題なく術後7病日に退院した。
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