外科医が気を使う高齢者手術の周術期管理
高齢者消化器外科手術における併存疾患管理
竹内 裕也
1
,
才川 義朗
,
大山 隆史
,
平野 祐樹
,
和田 則仁
,
高橋 常浩
,
中村 理恵子
,
北川 雄光
1慶応義塾大学 外科
キーワード:
消化器外科
,
消化器疾患
,
心臓疾患
,
腎臓疾患
,
高齢者
,
共存疾患
,
耐糖能障害
,
周術期管理
,
肺疾患-慢性閉塞性
Keyword:
Aged
,
Digestive System Diseases
,
Heart Diseases
,
Kidney Diseases
,
Digestive System Surgical Procedures
,
Comorbidity
,
Glucose Intolerance
,
Perioperative Care
,
Pulmonary Disease, Chronic Obstructive
pp.229-233
発行日 2010年3月1日
Published Date 2010/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2010111507
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周術期管理の進歩により高齢者の消化器外科手術は以前より安全に施行できるようになったものの、一般的に主要臓器機能の予備能が低下しており、併存する基礎疾患の有無により手術リスクはきわめて高いものとなる。ひとたび術後合併症を併発すれば、臓器不全から致命的となる場合もある。高齢者では個々の症例において、各主要臓器の予備能やリスクの評価を十分に行い、より安全性を重視した治療法の選択と緻密な周術期管理が必要である。特に併存疾患として頻度の高い心疾患、慢性閉塞性肺疾患、腎機能低下例、耐糖能異常を有する患者については十分な注意が必要である。
©Nankodo Co., Ltd., 2010