発行日 2010年5月1日
Published Date 2010/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2010200976
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消化器の悪性黒色腫(MM)のうち、食道原発および直腸肛門部以外の日本国内報告例をまとめた。原発性は合計43例で、胃4例、乳頭部1例、小腸15例、結腸7例、肝臓1例、胆管2例、胆嚢8例、肛門部皮膚1例、不明4例であった。転移性で手術施行は合計71例で、胃9例、小腸27例、小・大腸6例、結腸4例、直腸1例、肝臓6例、胆嚢11例、膵臓6例、その他1例であった。転移性で非手術は合計46例(重複1例)で、胃21例、小腸9例、肝臓16例であった。転移合計117例(男66例・女49例・不明2例)の原発部位は、皮膚科領域55例、眼科領域23例、消化管9例、口鼻腔14例などであった。胃MMは原発・転移ともC領域に多かった。小腸MMの原発は空・回腸に、転移は小腸全域に発生し、空・回腸では腸重積を惹起しやすかった。結腸MMはS状に多く、転移は結腸全域にみられたが、予後は比較的良好であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2010