炎症性腸疾患 最近の動向
潰瘍性大腸炎 潰瘍性大腸炎とcolitic cancer
池内 浩基
1
,
内野 基
,
松岡 宏樹
,
坂東 俊宏
,
竹末 芳生
,
冨田 尚裕
1兵庫医科大学 下部消化管外科・炎症性腸疾患センター
キーワード:
危険因子
,
腫瘍侵入性
,
生検
,
腺癌
,
大腸炎-潰瘍性
,
大腸腫瘍
,
粘液腺癌
,
発生率
,
Fluorodeoxyglucose F18
,
陽電子放射型断層撮影
Keyword:
Adenocarcinoma
,
Adenocarcinoma, Mucinous
,
Biopsy
,
Colitis, Ulcerative
,
Neoplasm Invasiveness
,
Risk Factors
,
Colorectal Neoplasms
,
Incidence
,
Fluorodeoxyglucose F18
,
Positron-Emission Tomography
pp.1545-1550
発行日 2009年12月1日
Published Date 2009/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2010040853
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潰瘍性大腸炎(UC)に合併する形成異常(dysplasia)やcolitic cancer例は右肩上がりの増加を示している。その予後は不良であると考えられていたが、サーベイランスの概念が広く浸透したことと内視鏡技術の進歩により、colitic cancerであっても早期癌が多数を占め、予後は改善している。Colitic cancer例に対する術式は、病変が多発する症例が多いことと肛門管粘膜のdyspasiaの合併率を無視できないため、手術適応の癌/dysplasiaの症例では、高齢者を除いて、粘膜切除を伴う回腸嚢肛門吻合術が第一選択であると思われる。
©Nankodo Co., Ltd., 2009