炎症性腸疾患 最近の動向
総論 炎症性腸疾患における手術部位感染
内野 基
1
,
池内 浩基
,
松岡 宏樹
,
中嶋 一彦
,
冨田 尚裕
,
竹末 芳生
1兵庫医科大学 下部消化管外科
キーワード:
Crohn病
,
Steroids
,
危険因子
,
抗炎症剤
,
手術創感染
,
消化器外科
,
大腸炎-潰瘍性
,
発生率
,
薬物用量反応関係
Keyword:
Anti-Inflammatory Agents
,
Crohn Disease
,
Colitis, Ulcerative
,
Dose-Response Relationship, Drug
,
Risk Factors
,
Digestive System Surgical Procedures
,
Surgical Wound Infection
,
Steroids
,
Incidence
pp.1517-1521
発行日 2009年12月1日
Published Date 2009/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2010040848
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炎症性腸疾患(IBD)手術では易感染性のため手術部位感染(SSI)は高率であると考えられている。実際には皮切部SSIが多く、潰瘍性大腸炎手術ではステロイド総投与量≧10000mgがその危険因子であると判明した。Crohn病手術ではinfliximab、免疫調節薬などは危険因子となっておらず、汚染手術など疾患特異的なほかの因子を考慮する必要がある。Crohn病では感染率は高率であるが、IBD手術としては体腔/臓器SSIは決して多くなく、適切な手術、周術期管理により感染合併症の減少が可能であると考える。
©Nankodo Co., Ltd., 2009